「結婚が決まって、まわりから『おめでとう』と言われるたびに、素直に喜べない自分がいる」「うれしいはずなのに、ふとした瞬間に涙が出たり、いっそ全部投げ出して逃げたくなったりする」
誰にも言えないまま、「どうしてこんな気持ちになるんだろう」とその不安を一人で抱えていませんか。
結婚を控えた時期に湧いてくるそんな心の揺れは、「マリッジブルー」と呼ばれる状態かもしれません。
本記事では、マリッジブルーとは何かという時期や経験する人の割合から、よくある症状、なぜ起きるのかという原因、男性のマリッジブルー、乗り越え方、そして「一時的な迷い」と「本当に合わない」を見分ける目安と相談先までを順番に整理します。
マリッジブルーとは?結婚前に不安になる時期と経験する人の割合
マリッジブルーとは、結婚を控えた人が、結婚生活や相手への漠然とした不安から、気分が落ち込んだり情緒不安定になったりする状態を指す言葉です。
英語のように見えますが、日本で生まれた和製英語で、「結婚(マリッジ)」と「憂うつ(ブルー)」を組み合わせた言葉です。幸せな時期のはずなのに気持ちが晴れないという、多くの人が経験する現象を表しています。
いつ起こりやすいのか
マリッジブルーは、結婚の準備が本格的に動き出す時期に強まりやすいとされます。
式場探しや両家の顔合わせ、引っ越しの手続きなど、やることが一気に増えて忙しくなる時期。とくに入籍や結婚式の直前に、不安がふくらむ人が多い傾向があります。期間には個人差があり、数日で落ち着く人もいれば、結婚後しばらく続く人もいます。
どのくらいの人が経験するのか
マリッジブルーは、決してあなただけに起きる特別なことではありません。
ゼクシィが既婚または婚約中の女性を対象に行ったアンケートでは、43%が「マリッジブルーになった」と回答しており、半数近くの女性が経験していました。(出典:ゼクシィ)。数の正確さには幅がありますが、それだけ多くの人が同じ不安を通っているということです。後で説明するように、男性がマリッジブルーになることも珍しくありません。
「本当にこの人でいいのか」という不安が消えないときは、恋愛中の不安が止まらないときの対処法もあわせて読んでみてください。
マリッジブルーによくある症状
自分がマリッジブルーの状態にあるのか、心と体のサインから確認してみてください。いくつか当てはまっても、あなたが結婚に向いていないわけではありません。
心にあらわれるサイン
- うれしいはずなのに、気分が落ち込んで涙が出る
- 「本当に結婚していいのか」という迷いが頭から離れない
- 相手のちょっとした言動に、いつも以上にいら立つ
- 準備のことを考えると、すべてから逃げ出したくなる
- 結婚後の生活を想像すると、楽しみより不安が先に立つ
体にあらわれるサイン
- 考えごとで夜に寝つけない、途中で目が覚める
- 食欲が落ちる、または食べすぎてしまう
- 頭痛や腹痛など、はっきりした原因のない不調が出る
- 疲れが抜けず、常にだるさを感じる
心のサインだけでなく、眠れない・食欲が落ちるといった体の変化が重なっているときは、心が準備の忙しさに追いついていない合図かもしれません。無理を続けず、意識して休む時間をつくってください。
なぜマリッジブルーになるのか|主な原因
マリッジブルーは、結婚を軽く考えている人ではなく、むしろ真剣に向き合っている人ほど経験しやすいものです。背景にある主な原因を知ると、自分を責めずに済みます。
暮らしが大きく変わることへの不安
結婚は、住む場所や毎日の過ごし方、お金の管理まで、生活の多くが変わる出来事です。
これまで一人で自由に決めてきたことを、二人で相談して決めるようになります。変化そのものは前向きなものでも、慣れた暮らしが変わることへの漠然とした不安が、気持ちを重くすることがあります。。結婚後の生活そのものに不安があるなら、夫婦で受けられるオンラインカウンセリングを知っておくと、いざというときの支えになるかもしれません。
姓・仕事・住まいなど、手放すものへの喪失感
結婚にともなって、姓が変わったり、転居のために仕事を変えたり、生まれ育った家を離れたりする人もいます。
新しい生活を得る一方で、これまで自分を形づくってきたものを手放す面もあります。得るものより失うものに目が向くと、喪失感や寂しさから気持ちが沈みやすくなるものです。手放すことへの戸惑いは、あなたがそれらを大切にしてきた証でもあります。
相手や義家族との関係への不安
結婚は、二人だけでなく家と家との結びつきでもあります。
相手の親や親戚との付き合い、育ってきた家庭の違いから生まれるすれ違いに、緊張や不安を感じる人は少なくありません。「うまくやっていけるだろうか」という心配が、結婚全体への迷いに広がることもあります。義家族を含めた家庭の悩みについては、家族・家庭の悩みを相談できる場所でも取り上げています。
準備のストレスと、理想とのギャップ
結婚式や新生活の準備は、決めることが多く、意見の食い違いから相手と衝突しやすい時期です。
思い描いていた理想と、実際の準備の慌ただしさとの落差に、「こんなはずじゃなかった」と感じることもあります。SNSで見る華やかな結婚と自分たちを比べて、焦りや不満をつのらせてしまう場合もあります。
男性にも起こるマリッジブルー
マリッジブルーは女性だけのものだと思われがちですが、実は男性にも起こります。ただし、あらわれ方や原因に、少し傾向の違いが見られることがあります。
男性の場合、家庭を支えていく経済的な責任や、「一人の時間や自由が減るのではないか」という不安が引き金になりやすいとされます。
また、弱音を口にしにくいぶん、不安が言葉ではなく頭痛や腹痛といった体の不調としてあらわれることもあります。パートナーの様子がふさぎ込んでいるように見えるときは、問い詰めるのではなく、そっと話を聞く姿勢が助けになることがあります。。相手を責めず、二人ともが不安を抱えうるものだと知っておくことが大切です。どちらの不安も、結婚を大切に思っているからこそ生まれるものです。
マリッジブルーの乗り越え方
マリッジブルーは、乗り越えることで二人の絆がむしろ深まるきっかけにもなりえます。焦らず、できることから試してみてください。
不安を紙に書き出して整理する
漠然とした不安は、頭の中にあるままだと大きくふくらんでいくでしょう。
何が不安なのかを、紙やスマホのメモに具体的に書き出してみてください。「姓が変わるのが寂しい」「義実家との距離感が怖い」と言葉にすると、正体の見えなかった不安が整理され、一つずつ向き合いやすくなります。
パートナーに正直な気持ちを伝える
不安を隠したまま準備を進めると、気持ちのずれが大きくなっていくことも。
「実は少し不安で」と、素直な気持ちを相手に打ち明けてみてください。一人で抱えていた重さが半分になり、一緒に乗り越えていける相手なのだと実感できることがあります。話し合うことで、かえって関係が深まることも多いものです。二人だけでは話がこじれてしまうときは、二人の関係を見つめ直すカップルカウンセリングという方法もあります。
結婚準備から少し離れてリフレッシュする
準備に追われていると、結婚そのものが義務のように感じられ、気持ちが休まりにくいものです。
あえて準備のことを考えない日をつくり、好きなことをして過ごしたり、ゆっくり眠ったりしてみてください。心と体に余裕が戻ると、不安の見え方も変わってきます。
手放すものと得るものを、あらためて整理する
失うものにばかり目が向くと、不安が強まることがあります。
姓や住まいなど手放すものと、これから二人で得ていくものを、あらためて紙に並べてみましょう。結婚によって広がる暮らしにも目を向けると、気持ちのバランスが取り戻せるでしょう。
一人で抱えず、第三者に話す
「幸せなのに不安」という気持ちは、周りに言いにくく、一人で抱え込みやすいものです。
信頼できる友人や家族、あるいは利害関係のない専門家に話してみてください。口に出すだけで気持ちが整理され、「自分だけではない」と分かるだけでも楽になるかもしれません。漠然とした不安を相談する方法は、不安なときにカウンセリングで気持ちを整理する方法でも紹介しています。
「一時的な迷い」と「本当に合わない」を見分ける
マリッジブルーの多くは一時的なもので、乗り越えれば結婚に向けて前へ進めます。ただ、なかには「本当にこの結婚でいいのか」という根本的な迷いと重なることもあります。両者を見分ける目安を持っておくと、落ち着いて考えられます。
見分けるための問い
- 不安の中身が、漠然とした結婚全般へのものか、相手の具体的な問題に対するものか
- 不安を相手に打ち明けたとき、真剣に受け止めて話し合えるか
- 相手といる時間が、安心よりも苦痛に感じられていないか
- 準備の忙しさが落ち着いても、迷いがまったく晴れないか
漠然とした不安で、相手と話し合える関係なら、多くは一時的なマリッジブルーです。一方で、相手の具体的な言動に不安の原因があり、話し合いにも応じてもらえないなら、立ち止まって考える必要があるかもしれません。
立ち止まったほうがよいサイン
相手からの暴言や無視が続く、金銭のことを隠される、価値観の根本的な違いがどうしても埋まらない。こうした問題が背景にある不安は、マリッジブルーとは分けて考える必要があります。
とくに、相手からの精神的・身体的な暴力が関わっている場合は、我慢せず公的な窓口に相談してください。配偶者や交際相手からの暴力は、内閣府のDV相談ナビ(#8008)などで、匿名でも相談できます。結婚するかどうかは、誰かに急かされて決めるものではなく、あなた自身が納得して選ぶものです。
結婚前の不安を二人で抱え込まないで|オンラインペアカウンセリング「Kimochi Pair」
マリッジブルーの不安や結婚準備のすれ違いは、当事者同士だからこそ本音で話しにくく、お互いに一人で抱え込んでしまいがちです。友人や家族にも相談しづらく、二人の間で気持ちが擦れ違ってしまうこともあります。
「結婚前の不安を二人で整理したい」「冷静にお互いの本音を話し合いたい」と感じたときに頼りになるのが、オンラインペアカウンセリングの「Kimochi Pair」です。
Kimochi Pairでは、1人の専属の公認心理師(国家資格保持者)が間に入り、2名で一緒に受ける1on2のオンラインカウンセリングを行います。中立的な立場から双方の気持ちを整理し、日々のコミュニケーションや関係性の改善をサポートします。
セッションに加えて、お二人の状況を可視化する「ペア診断レポート」の閲覧や、心理師からの具体的な「コミュニケーション改善提案」を受けられるのが特徴です。普段は言いづらい本音も、専門家を交えることで安心して伝え合うことができます。
オンラインペアカウンセリング「Kimochi Pair」の特徴
- 専属の公認心理師による1on2セッション 国家資格を持つ心理師が間に入り、お互いの意見や本音を中立的な立場から丁寧に紐解きます。
- ペア診断レポート&具体的な改善提案 二人の関係性や状況を可視化した診断レポートと、心理師からの実践的なコミュニケーション改善提案が受けられます。
- 1つのプランで2名一緒に受講可能 二人で1つのプランに登録すれば参加でき、オンライン(Zoom/Google Meet)で自宅などから気軽に参加できます。
- 平日夜や土日祝日も予約可能 忙しい二人でもスケジュールを合わせやすく、必要に応じて個別セッションの追加(オプション)も可能です。
結婚前後に感じる不安を軽くする方法は、結婚の悩みを解消して不安を軽くする方法でも詳しく解説しています。
気持ちを言葉にしたいと感じたら、安心して話せる場所を探してみることも一つの選択肢です。
体調に影響が出ているときは、医療機関への相談を先に考えてください。気分の落ち込みや不眠が2週間以上続き、日常に支障が出ているときは、我慢せず心療内科や精神科を頼ってください。
マリッジブルーに関するよくある質問
マリッジブルーはどのくらい続きますか?
期間には個人差があり、数日で落ち着く人もいれば、結婚後しばらく続く人もいます。準備の忙しさが和らぐと軽くなることが多いものです。相手と気持ちを話し合えていれば、多くは一時的なもので終わります。
マリッジブルーになるのは、相手を好きではないからですか?
そうとはかぎりません。むしろ、結婚に真剣に向き合っているからこそ、不安がわいてくるものです。好きな気持ちと、暮らしが変わる不安は別のものとして、同時に存在します。不安があること自体は、あなたの愛情を否定するものではありません。
男性もマリッジブルーになりますか?
なります。経済的な責任や自由が減ることへの不安から、男性がマリッジブルーになることも珍しくありません。弱音を出しにくいぶん、頭痛や腹痛など体の不調としてあらわれることもあります。
パートナーに不安を打ち明けても大丈夫でしょうか?
打ち明けることをおすすめします。不安を隠したまま準備を進めるより、正直に伝えたほうが、気持ちのずれを防げます。真剣に受け止めて一緒に考えてくれるかどうかは、これからの関係を見るうえでも大切な手がかりになります。
不安が消えず、結婚をやめたほうがいいのか分かりません。
漠然とした不安なら一時的なマリッジブルーのことが多いですが、相手の具体的な問題が原因なら立ち止まる必要もあります。一人で判断がつかないときは、利害関係のない第三者やカウンセリングで気持ちを整理してから決めても遅くありません。
まとめ|幸せなのに不安なあなたへ
マリッジブルーとは何か、その原因や乗り越え方、本当に合わないときとの見分け方を整理してきました。
結婚を前に涙が出たり逃げたくなったりするのは、あなたが結婚に向いていないからでも、相手を好きではないからでもありません。生活が大きく変わるこの時期に、多くの人が通る自然な揺れであり、真剣に向き合っているからこそ生まれる不安です。
不安を書き出して整理する、パートナーに正直に伝える、準備から少し離れる、手放すものと得るものを見つめ直す。どれも今日から始められることばかりです。そのうえで、相手の具体的な問題が心に引っかかっているなら、自分の気持ちに正直になって考えてみてください。
一人で「幸せなのに不安」を抱え続けるのがつらいときは、気持ちを話せる場所を頼ってみましょう。迷っているいまは、あなたが結婚と自分の人生に真剣に向き合っている証でもあります。