「愛おしいはずなのに、笑って向き合うだけのゆとりが残っていない」 「口を開けば『疲れた』ばかり言っている気がする」 「体を休めたいのに、そのための時間がまるで見つからない」
そんな日々に、心がすり減っていないでしょうか。
子育てでくたびれてしまうのは、あなたが親として半人前だからでも、努力が足りないからでもありません。切れ目のない育児を毎日回し続ければ、心も体もすり減っていくのは、むしろ自然な成り行きです。
記事では、子育てで疲れるのは無理もないこと、疲れがたまっている兆し、一人で背負い込まないための工夫、自分をいたわり休ませる方法、そしてつらいときに頼れる相談先までをまとめました。
子育てで疲れるのは、無理もないこと
まずお伝えしたいのは、子育てでくたびれるのはごく当たり前だということです。自分を責める前に、なぜそうなるのかを一緒にたどっていきましょう。理由がのみ込めると、「だめなのは自分だけなのでは」という思い込みから、少し自由になれます。
終わりのない仕事だから
子育てには、平日も休日も夜も、完全に手が空く瞬間がありません。ほかの仕事にはある「今日はここまで」という区切りが、育児には用意されていないのです。丸一日、気を張ったままの状態が続けば、心も体もくたびれて当然です。どれほど深い愛情があっても、休みなく張りつめが続くなかでは、誰であってもすり減っていきます。それは体力を使うからだけでなく、子どもの安全から片時も目を離せない緊張が、じわじわと消耗させるからでもあります。
「母親なら平気なはず」という思い込み
「母親なのだから、この程度はこなせて当たり前」。世間に漂うそうした空気や、自分でかけている思い込みが、疲れをよけいに重くしていることがあります。けれど、母親という役割の前に、あなたも休みを必要とする一人の人間です。「できて当然」という重たい前提は、少しゆるめてかまいません。自分に厳しくしすぎていると感じる人ほど、この決めつけを見直す意味があります。
疲れているのは、真剣に向き合ってきた裏返し
くたびれているのは、それだけ本気で子どもと向き合ってきたということです。適当に流している人は、そもそも疲れを覚えにくいものです。あなたの疲れは、力を注いできた時間の分だけ積み上がったものだといえます。だからこそ、疲れた自分を責めるのではなく、「よくここまでやってきた」と自分をねぎらってあげてください。自分をいたわる習わしは、次の日への活力をそっと下支えしてくれます。
疲れがたまっている兆し
疲れは、当人も気づかないまま限界へ迫っていることがあります。取りこぼしやすい兆しを、体・心・子どもへの接し方という3つの面から整理します。心当たりがないか、目を通してみてください。
- 体の兆し:眠っても疲れが抜けない、頭痛や肩こりが取れない、食欲がわいてこない
- 心の兆し:理由が思い当たらないのに涙が出る、何をしても心が動かない、小さなことでいらだつ
- 接し方の兆し:子どものぐずりにきつく反応してしまう、笑顔を向けるゆとりが消える
これらは、あなたの愛情が薄いからではなく、蓄えていた力が底をつきかけている合図です。体は、心よりひと足先に悲鳴をあげることがあります。ちょっとした不調を「気のせい」で片づけず、ひと休みの合図として受け止めてください。前は気にならなかったことにいらついたり、涙もろくなったりするのも、心が休みを欲している状態だといえます。
こうした兆しがはっきり出ているときは、無理を重ねないでください。まずは負担を軽くすることを先に置き、頑張るのは少しあとに回して大丈夫です。気力をふりしぼるより、体と心を休めることを一番に考えてみてください。精神的なストレスが限界へ近づく合図については、ストレスが限界を超えるサインと解消法で詳しく解説しています。
一人で背負い込まないための工夫
疲れをやわらげるには、いま抱えている荷物そのものを減らすことが欠かせません。一人で背負い込まないための工夫を挙げます。取りかかれそうなものから、一つずつ試してみてください。
「完璧な母親」という理想を降ろす
毎日きちんと料理を作り、家をいつも整え、四六時中にこやかでいる。この理想の母親像は、追いかけるほどに自分の首をしめていきます。「今日は手を抜いていい」と、自分に許しを出してみてください。完璧でなくても、子どもへの愛情はきちんと届いています。疲れをためてゆとりをなくすより、少し肩の力を抜いて笑っていられるほうが、子どもにとってはよほど居心地のよい場になります。
人の手やサービスに任せる
家族や友人、地域の支援、使い勝手のよい家事サービス。任せられるものは、遠慮せず任せてしまいましょう。「自分がやらなければ」という気負いを少しほどくだけで、負担の重さは大きく変わります。
- レトルトや総菜にゆだねる日をつくる
- 食洗機や乾燥機といった時短家電を取り入れる
- 一時預かりやファミリーサポートを試してみる
誰かを頼るのは、甘えでも何でもありません。周りをうまく巻き込む力も、子育てを続けるうえでの立派な武器です。一人で完璧に回すことより、無理なく続けられる形を整えるほうが、家族みんなのためになります。専業主婦としての孤独や、育児のなかで感じるしんどさについては、専業主婦の悩みや孤独を相談する方法もあわせて参考にしてください。
気持ちを言葉にして外へ出す
疲れやつらさは、胸の内にためこむほど重みを増していきます。信を置ける人に話す、ノートに書きつけるなど、気持ちを外へ出す習わしを持つと楽になります。言葉にするうちに、自分が何にくたびれているのかがくっきりしてくることもあります。誰かに「大変だったね」と受け止めてもらえるだけで、こわばっていた心がふっとゆるむことがあります。答えが出なくても、話して頭のなかが片づくだけで、ずいぶん軽くなるものです。
自分をいたわり休ませる方法
頑張り続けるためにも、意識して体を休めることが欠かせません。慌ただしい日々のなかでも実践しやすい休み方を挙げます。休むことは、ふたたび前を向くための欠かせない仕込みでもあります。
短い時間でも、一人になる
まとまった休みが取れなくても、5分でも10分でもいいので、一人になれる時間をつくってみてください。子どもが眠っている間や、家族がそばにいる時間を使うのも一つの手です。ほんの数分でも、意識してひとりの時間を確保しておくことが、疲れをためこまない秘訣になります。ひとりで深く息を吸って吐くだけでも、張りつめた気持ちがいくらかほどけます。好きな飲み物をゆっくり口に運ぶ、外の景色をぼんやりながめるなど、ささやかなことでかまいません。
「何もしない時間」を、自分に許す
休みの日に何ひとつできなくても、それはなまけているわけではありません。疲れた心と体を立て直すために、いるべき時間です。限界まで動き通すより、いったん立ち止まってしっかり充電するほうが、長い目で見れば子育てを続けやすくなります。何もしたくない、外へ出たくないという気持ちのケアについては、何もしたくない時の心理とケア方法も参考になります。
睡眠を、何より優先する
疲れを立て直すのにいちばん効くのは、やはり眠りです。家事が残っていても、眠れるタイミングで眠るほうを選んでみてください。睡眠が不足すると気持ちも落ち込みやすくなるので、まずは眠ることを自分に許してあげてください。こま切れでも、少しでも横になって体をゆるめることが、翌日のゆとりへつながります。「今日は家事より睡眠」と割り切る日があっていいのです。
「休むこと」への罪悪感(後ろめたさ)を降ろす
体を休めると、「子どもに悪い」と罪悪感や後ろめたさを覚える人もいます。けれど、あなたが元気でいることこそ、子どもにとって何よりの支えです。親が心のゆとりを取り戻せば、その安心はおのずと子どもへ伝わります。自分を休ませることは、家族ぜんたいを大事にする行いでもあります。どうか、胸を張って休んでください。あなたが倒れずにいられることが、そのまま子どもを守ることにつながります。
つらいときの相談先
工夫や休息を重ねても、しんどさが引かないときがあります。そういうときは、一人で抱え込まず相談することが、大きな支えになります。相談は弱さの表れではなく、自分を守るための立派な行動です。
育児の悩みを話せる公的窓口
育児の悩みには、無料で利用できる公的な窓口が用意されています。
- 児童相談所につながる、児童相談所相談専用ダイヤル「0120-189-783」(いちはやく・おなやみを)出典:こども家庭庁
- お住まいの市区町村の、こども家庭センターや子育て支援センター
- 保健所や、保健センター
専門の職員が耳を傾けてくれるので、一人では抱えきれないと感じたら、まず電話をかけてみてください。どの窓口も、あなたを責めることなく、状況に見合った支えへつないでくれます。子育て中に頼れる相談先を広く知りたい方は、育児の悩みの相談先と対処法もあわせて読んでみてください。
つらさが続くときは医療機関へ
眠れない、食べられない、涙が止まらない、いなくなりたいと感じる。この状態が長引くときは、ためらわず心療内科や精神科、産婦人科といった医療機関にかかってください。どれも、あなたの弱さではなく、心が助けを必要としている合図です。とくに産後の時期は、ホルモンの変化や睡眠不足も重なり、産後うつが起こりやすいタイミングでもあります。心身の不調を診断できるのは、医師に限られます。しんどさが尾を引いているなら、早い段階で専門家の力を借りましょう。受診は気負うようなことではなく、体調を崩して内科へ行くのと同じ、心を手当てする一歩にすぎません。
また、医療機関以外にも、つらいときにすぐ頼れる窓口があります。心の状態がせっぱつまっていると感じたら、迷わず次の窓口を頼ってください。
・こころの健康相談統一ダイヤル:0570-064-556
・よりそいホットライン:0120-279-338
・厚生労働省「まもろうよ こころ」
気持ちの整理にはカウンセリングも
そこまで深刻でなくても、気持ちを言葉にして整理したいときは、オンラインのカウンセリングという方法もあります。本音を安心して出せる居場所を一つ確保しておくことは、心を守る心強い支えになります。つらさを一人でかかえるより、専門家と分かち合うことで、気持ちの整理が進みやすくなります。
子育ての疲れを相談できる|オンラインカウンセリング「Kimochi」
「子どもへの気を張りつめて、自分の気持ちはいつも後回しになっている」 そんなときに頼りやすいのが、オンラインで相談できるKimochiです。Kimochiでは国家資格を持ったカウンセラーが、悩みの整理まで丁寧に寄り添います。
※Kimochiは18歳以上の方を対象としたサービスです。未成年の方がご利用になる場合は、保護者の方の同意が必要です。もし今、つらい気持ちを一人で抱えているなら、上記でご紹介した相談窓口や、身近な信頼できる大人にもぜひ話してみてくださいね。
オンラインカウンセリング「Kimochi」の特徴
- ①国家資格を持つカウンセラーのみが在籍
Kimochiには、国家資格『公認心理師』を持つカウンセラーのみが在籍しています。資格や経験を持つ専門家が、気分の重さの背景にある気持ちを丁寧に整理する手伝いをします。
- ②完全オンラインで匿名・顔出しなしOK
自宅にいながらビデオ・チャットで相談できるため、人目を気にせず、安心して利用できます。
- ③ライフスタイルに合わせて選べる3つのプラン
月1回30分の利用から、月4回60分でしっかり相談できるプランまで、自分のペースに合った形を選べます。初月割引もあるため、まずは試してみたいという方にもハードルが低くなっています。
- ④24時間予約可能・ビデオもチャットも対応
仕事や家事の合間でも予約しやすく、声を出して話すのが難しいときはチャットでの相談も可能です。
子育てで生じるつらさはうまく言えないまま話し出しても問題ありません。言葉を探しながら、一緒に少しずつほどいていけます。
もし体調にはっきり影響が出ているときは、医療機関への相談を先に考えてください。
よくある質問(FAQ)
Q1. 子育てがつらくて疲れ切るのは、母親失格でしょうか?
そんなことはありません。休みなく育児が続けば、疲れを覚えるのはむしろ当然のことです。くたびれているのは、それだけ本気で子どもと向き合ってきた証にほかなりません。どうか、その自分を責めないであげてください。
Q2. 無料で育児の悩みを相談できる窓口はありますか?
あります。児童相談所につながる「0120-189-783」や、お住まいの市区町村のこども家庭センター・子育て支援センター、保健所などで、無料の相談ができます。電話で気軽に話せる窓口もあるので、まずは情報を集めるところから始めてみてください。どこに相談すればよいか迷うときは、身近な自治体の窓口が入り口になります。
Q3. 休みたいのに休めないときは、どうすればいいですか?
長い休みが取れなくても、5分だけひとりになる、眠れるうちに眠るといった、ごく小さな休息から始めてみてください。人やサービスに任せ、かかえている負担そのものを軽くすることも大切です。理想を求めすぎるのをやめるだけでも、心はぐっと軽くなります。「休む」を後回しにせず、予定として先に押さえておくのもおすすめです。
Q4. 子どもに強く当たってしまう自分が嫌になります。
愛情が薄いのではなく、蓄えていた力が底をつきかけている合図です。ここで自分を責める前に、まず体を休めてほしい局面だと受け止めてください。しんどさが強いときは、公的な窓口やカウンセリングで気持ちを言葉にしてみるのも手です。一人で抱え込まず、周りの手を借りることが、あなたと子どもの両方を守ることにつながります。
Q5. カウンセリングでは何を話せばいいですか?
まとまっていなくて大丈夫です。「毎日しんどい」といった漠然とした気持ちからでも、カウンセラーが一緒に言葉にしていきます。何を話すか迷う段階も含めて、相談できます。話すうちに、心が少し軽くなることもあります。
Q6. オンラインでも育児の悩みを相談できますか?
オンラインでも十分に相談できます。Kimochiは自宅から匿名で使え、子どもを預けて出かける必要もありません。すきま時間を使えるので、慌ただしい育児のさなかでも利用しやすい形です。子どもが寝たあとの静かな時間に、自分のペースで話せます。
まとめ
子育てでくたびれ果ててしまうのは、あなたに弱さがあるからでも、母親として半人前だからでもありません。切れ目のない育児を毎日回し続ければ、心も体もすり減っていくのは無理もありません。まず、この事実を受け止めるだけでも、いくらか肩の荷が軽くなります。
はじめに「完璧な母親」という理想を降ろし、任せられるものに任せながら、意識して自分を休ませてあげてください。5分でいいのでひとりの時間をつくる、何もしない休日を自分に許す、眠れるうちにたっぷり眠る。こうした細やかな休息を積み重ねることが、あなたの心へゆとりを取り戻してくれます。
しんどさが限界に近いときは、公的窓口、医療機関、カウンセリングと、頼れる先はきっとあります。一人でかかえ込まず、遠慮なくその手を伸ばしてみてください。あなたが穏やかでいられることこそ、子どもにとって何よりの安心につながります。育児の疲れを、一人で背負い込まなくて大丈夫です。